大好きな彼女がどんどん魅力的に

大好きな彼女がどんどん魅力的に

僕と麗華は、高校1年から付き合っていました。
どこにでもありそうな出会い方で、他のカップルと同じように高校生らしい付き合いをしていた方だと思います。

 

僕はサッカー部部員、麗華はマネージャーをやっていました。
部活が終わると手を繋ぎながら歩いて帰り、試合のない土日のどちらかで軽くデートを楽しみました。
そんな緩やかなお付き合いを3年ほど続け、僕たちは東京の大学に進学しました。

 

僕は教師を目指していたので教育学部のある大学へ、彼女はとりあえず大学に進みたくて女子大の文学部へ進みました。
高校生の時は素朴だった僕たちですが、大学に入った途端に麗華がどんどん魅力的に変身していきました。
女子大だから何も不安はなかったけれど、同じ大学の女子と比べてみても、美しさの研究は女子大に通っている子の方が上でした。
そういう環境にいれば、麗華がどんどんメイクやファッションに長けていくのも分かります。

 

僕たちの付き合いは、大学に入ってからも続きました。
学費と仕送りをしてもらっている身なので、贅沢なデートなどさせてあげられませんでしたけどね。
それでもアルバイトを掛け持ちしながら、麗華が喜びそうなお洒落なレストランやカフェでご馳走するなんてこともありました。

 

彼女の変身ぶりに不安になったのは最初の数ヶ月で、中身が変わらないことに安心しきっていました。
僕に対して不満を漏らすこともないし、お金がピンチの時は僕か彼女の部屋でまったり過ごすデートもよくしていました。
時々合コンのお誘いを受けることもあったようですが、「田舎者には絶対無理」と言って出掛けようとしませんでした。
僕は「偵察程度に一度くらいは経験してみたら?」と言ってしまいました。
合コンには参加したことがありませんでしたが、大学のサークルの新歓コンパが合コンみたいなものだと思っていたからです。
なかなか楽しかったので、麗華にも味あわせてあげたいなと思ってしまったのです。

 

ところが、これが間違いの素でした。
僕は合コンというものがどういうものか知りませんでした。
「このご時世に?」と思われるかもしれませんが、僕たちの田舎にはそういうものが存在しなかったからです。
男女が知り合うためのものであることは知っていましたが、新歓コンパの縮小バージョンくらいに捉えていました。