浮気に気付かなかった魔の2週間

浮気に気付かなかった魔の2週間

彼女に謝ったが、彼女自身は嬉しそうだった。
俺の友達に紹介してもらえると、世界が広がるからだそうだ。
男は彼女の友達に紹介されなくてもなんとも思わない。
でも、女はそうじゃないらしい。
彼氏の育った環境や友達のことは知っておきたいみたいだ。

 

友達に彼女を紹介する日がやってきた。
少々緊張気味の彼女が可愛く思えた。
そんなに緊張するほどの友達ではないのだが…。
彼女はこういう風に彼氏の友達に紹介してもらえるのが初めてだったそうだ。

 

男っていうのは下品だと思った。
俺の品位が疑われるじゃないかと思ったが、そんなことはお構いなしだ。
彼女には根掘り葉掘り聞いた。
俺のどこに惚れたのかだとか、もっといい男と付き合った方がいいだとか、
とにかく大きなお世話な質問をぶつけていった。
彼女は苦笑いで答えていたが、楽しくなさそうな感じではなかった。

 

友達と別れた後に、俺は平謝りした。
彼女は全然なんとも思わなかったみたいで、とりあえずホッとした。
驚いたことに、飲み会があったら一緒に参加したいとまで言い出した。

 

今日参加した友達は、4人中2人は彼女持ちだ。
グループ交際で楽しむのもアリかもしれないなと思ったから、
彼女持ちの友達にはその旨を話しておいた。

 

俺は彼女を自慢するつもりはなかったが、
彼女なしの友達の1人があまりにも
「美人なんて羨ましいよ。俺にもあんな美人な彼女が欲しいぜ」
としつこく言うので、俺は半切れしてこう言い返した。

 

「俺が彼女と付き合っているのは、美人だからじゃない。性格美人だからだ」

 

彼女持ちの友達にはなだめられたが、それが彼女なしの友達の心に火をつけたようだ。
何かにつけて彼女のことを根掘り葉掘り聞いてきた。
だから紹介したくなかったんだ…。

 

いい奴だけど、彼女の話を聞いてくることに関しては正直ウンザリしていた。
コイツとは二度と会わせないと思った。
でも、それを彼女に言うと「大切な友達なんでしょう?そんないい方しちゃダメ」となだめられた。

 

実は、どこでどうなったのかは分からないが、彼女とそいつが出来ていた。
会わせたのはたった1回だけなのに、いつの間にか連絡先を交換していた。
友達に会わせてからたった2週間の間に、彼女と深い関係になっていたのだ。
奴は、彼女のことを性格美人だと豪語する俺を嘲笑っていたのだった。