美人な彼女を持つ俺

美人な彼女を持つ俺

自慢じゃないが、いや自慢なのだが、俺の彼女はめちゃくちゃ美人だ。
正直言うと、俺はイケメンでもなんでもない。
ブサメンでもないとは思うが、彼女に見合うほどの男ではないと思っている。
彼女と指を絡めて街を歩いていると、ほとんどの男性が彼女の美しさに目を奪われる。
その後、俺に視線を向けて目を見張る。
彼女に目を奪われた男性は全員思っているだろう。
俺でも彼氏になれそうだと。

 

彼女とはカラオケのバイトで知り合った。
高校生の時はモデルになりたくて、レッスンを受けていたという。
スタイルは抜群で、顔はモデルにするにはもったいないくらいの美貌だ。
多くの男性は一目置くことが多いが、俺は他のバイトの女の子と扱いは一緒だった。
美しい事は美しいが、特別扱いはしなかった。
そんな彼女から俺は告白された。

 

彼女は見た目だけで寄ってくる男性に疲れ、ずっとバリアを張って生きて来たそうだ。
美人もなかなか大変なんだなと思った。
人の見た目は、平凡が一番なのかもしれないと思った。
俺はイケメンじゃなくて良かった。

 

彼女と付き合うようになった俺は、彼女の性格をどんどん好きになっていった。
勝気な部分もあるけれど、ふと見せる可愛らしさにドキッとする。
「こんな可愛い部分もあるんだ」という発見をすると、彼女にのめり込んでいく自分がいた。

 

平凡な俺が美人な彼女と付き合い始めたと、大学の仲間内で噂になった。
彼女が出来たら友達に紹介するオープンな俺だったが、なんとなく彼女だけは紹介したくなかった。
彼女は紹介してほしいと願ったが、隠しておきたかったのだ。
だって、他の男に手を出されたくはないから。
そんなに嫉妬心が強い訳ではなかったが、彼女の全てを知られたくなかった。
俺だけのものにしておきたかったのだ。

 

しかし、デート中にサークル内の女子グループに出くわした。
女の子に知られたら最後だ。
歩くスピーカーと言っても過言ではないので、男友達にその美貌が知られてしまった。
「どんだけ美人なのか見せてみろよ」と男友達に茶化された。
仕方がなく、時間を作って彼女を友達に紹介することにした。
「絶対に見た目だけで判断するなよ」と再三の忠告をして。
それが浮気への階段だとは知らず、俺は悪魔の扉を自ら開けてしまったのだ。